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- 渋谷原宿校
笑顔はしあわせを呼ぶ
Iさんに会ったのは今から約二年前、私がこの学校に勤めたばかりのときでした。
私の担当している高卒認定コースはさまざまな年齢の方が入学されてきます。
Iさんは自分より年上で、ご家庭をお持ちでした。いつも明るく笑顔の素敵な方です。今までは、静岡の某旅館で働いていたとのこと。知る人ぞ知る有名人気旅館です。そんなところを辞めてまで・・・と正直思いました。しかもお客様に指名をいただくほどの接客ぶりだったそうです。それでも彼女は自分の進むべき道を固く決め、この学校に入学されてきたのです。
彼女の人生を変えたきっかけは、結婚でした。国際結婚をされ、法律に基づいたさまざまな手続きをした折に、知識不足から大変に苦労されたそうです。高卒認定を取って大学で法律について学びたいという決意は固いものでした。
その気持ちは学習に対する姿勢にも現れ、毎日こつこつと取り組まれていました。高卒認定を取ったあとも大学入試に向けて毎日登校し、小論文や面接の対策に励んでいました。
はじめのうちは面接練習で緊張してしまい、顔がこわばり声も小さく、いつものIさんが出せませんでした。しかし、さすがです。接客経験で培ったマナーや言葉遣いについてはまったく問題がありませんでした。何度も何度も練習し、徐々に本来のIさんを出せるようになってきました。小論文では、慣れない練習に手が腱鞘炎を起こし、数日間欠席をしたこともありました。
ご家庭を持ちながらの通学です。家に帰れば家事をこなし、両立に苦しんでいたことでしょう。しかし、そんなことは一つも顔に出さずに、前髪を短く切ってきたりして私たちを笑わせたりするのです。本当に根っから明るく、心の強い方でした。
そんなIさんがある日、「わたし、本当に大学に入れるかなあ。」と不安な胸の内を漏らしたことがありました。彼女自身、年齢をやはり気にしていたそうです。大学を受験するほとんどが十代という中で、プレッシャーを強く感じずにはいられなかったのでしょう。
しかし、私は今までIさんの目標に立ち向かう姿を見てきて、学問を志すのに年齢は関係ないと心から思っていたので、引け目を感じる必要はない、そう言いました。が、やはり本人の立場になってみれば気休めの言葉にすぎません。そこで、面接練習では逆にIさんの気にしている年齢の面に関しても突っ込んだ質問をしていきました。面接官からこちらの不安を突かれるような意地悪な質問をされても、自分に自信を持って答えられるようになりました。
そのような練習の積み重ねをしながら、Iさんは最後までやり抜き、見事合格。職員伝いに合格の知らせを聞いたときは、鳥肌が立ち、涙がこみ上げました。後日、直接「受かったよー」と学校に見えたときのIさんの笑顔が今までで一番素敵でした。
“笑う門には福来たる”と言います。
楽しいから笑う。そうではなく、辛いときこそ笑ってみる。どんなに苦しくとも笑顔でいれば、結果、幸せがやってくる。Iさんを通して学ばせていただきました。




















