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- 横浜校
生徒の本当の姿
彼は私が池袋校に配属されて最初に出会った男子生徒でした。金髪のヘアーを逆立てて、反抗的な態度、壁を殴り、わめき、すさまじい様子でした。いわゆる反社会的といわれる生徒です。授業には出ない、課題はやらない、約束は守らない、ないないづくしです。私がこんな生徒に関わるときに必ず心がけることは、「そうならざるをえなかった何かがあるのだ」と考えることです。その「何か」が分からなくても、そう考えることで相手を受け入れることができるからです。
その男子生徒の様子を観察すると、集中できない、注意を向けられない、自分の気持ちをうまく言語化出来ないなどの特徴がみられました。集団での学習は無理なため、一対一で個別の対応をすることにしました。レポートの指導をしながら話をしていくと、彼はいろいろなことを語り出しました。複雑な家庭環境、学習における困難性、アルバイトのことなど。何も否定せず、ただ聴くことによって、関係ができはじめ、心を開くようになったのです。その生徒の本当の姿は、つらい思いをたくさんしてきた、愛情を求める優しい子でした。
信頼関係ができはじめると、彼の態度は変化していきました。暴力的な言動もなくなり、わめくのではなく落ち着いて話をするようになりました。こちらの注意も素直に聞き入れるようになったのです。3年生になると大入コースに進級し、大学進学を果たしました。
どんな生徒でも丸ごと受け入れる。そうすれば生徒は自ら変化していくというのが私の考えです。子どもは白紙の状態で生まれてきます。ここに来る経過のなかでいろいろなことで傷つき、消耗してきた生徒を少しでも癒し、自信を取り戻して巣立っていけるように、これからも心を砕いていきたいと思っています。




















